土砂災害による人的被害を減らすために,土砂災害関連情報TV通知システムを構築しています.本システムは利用者に身近な川や山の様子をTVに自動的に表示します.家庭に既存のインターネット回線がなくても,スマートフォンと連携させて携帯回線を用いて利用することができます.既存の防災情報提供システムよりも利用しやすく,素早く防災情報を取得することができるシステムを目指しています.
土砂災害発生時に土壌水分量が上昇することが観測されています.土砂災害発生前に避難判断に必要な情報を提供するため,920MHz帯電波を用いた土壌水分量推定の実現を目指しています.土壌水分量と電波減衰量の関係について調査を行っています.広島市立大学の400mトラック&フィールドに測定システムを設置して実験を行なっています.
土壌雨量指数とバッテリ残量に応じて送信間隔を制御する,SBA(Soil water index and Battery Adaption)スケジュールを提案しています.山間地に設置している土砂災害前兆現象を検知するシステムには電源の制約があります.晴天時と雨天時で送信間隔を適応的に変更することでセンサシステムの稼働時間を伸ばすことを目指しています.
Very Low Earth Orbit (VLEO) 衛星とHigh Altitude Platform Station (HAPS) を用いたNon Terrestrial Networks (NTN)による土砂災害センサ情報伝送の実現を目指しています.NTNのプロトコル等について検討を進めています.
山間地に設置した土砂災害の前兆を検知するシステムは電源の都合常時起動することができません.
そこで,必要なタイミングに絞って送信を行なうスケジューリングが考案されています.
本手法は,雨量予測からより適したスケジューリング制御を行える手法について取り組んでいます.